BMI・必要カロリー
BMI、基礎代謝量、1日の必要カロリーを計算します。使っている計算式も明示します。
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ReadoutKit / Takashi Yamazaki が執筆・保守しています
仕組みと使い方
3つの数字は何を表しているか
このツールが出す3つの数字は混同されがちですが、それぞれ別の問いに答えています。
- BMIは体重と身長の比です。体重(kg)を身長(m)の2乗で割ったもので、体脂肪の測定値ではありません。
- 基礎代謝量は、一日中横になっていた場合でも使われるエネルギーの目安です。呼吸、循環、体温維持、脳の活動などが含まれ、多くの成人で総消費量の60〜70%を占めます。
- 1日の必要量は、基礎代謝量に活動係数を掛けたものです。食事量を考えるうえで実際に意味を持つのはこの数字です。
使っている計算式
BMIは単純です。
BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m)²
基礎代謝量には Mifflin–St Jeor 式を使っています。健康な成人について、現在の栄養指導で標準的に推奨されている式です。
男性: 10 × 体重 + 6.25 × 身長 − 5 × 年齢 + 5女性: 10 × 体重 + 6.25 × 身長 − 5 × 年齢 − 161
体重はkg、身長はcm、年齢は歳です。1日の必要量は、この結果に活動係数(座位中心の1.2から、肉体労働の1.9まで)を掛けて求めます。
身長別の、BMI が「普通体重」になる範囲
BMI の数字そのものより、自分の身長で何kgから何kgかのほうが使えます。BMI 18.5〜24.9 を 体重に直したものです。右端は参考として、体重65kgのときの BMI を並べています。
| 身長 | 下限(BMI 18.5) | 上限(BMI 24.9) | 幅 | 65kg のときの BMI |
|---|---|---|---|---|
| 150 cm | 41.6 kg | 56 kg | 14.4 kg | 28.9 |
| 155 cm | 44.4 kg | 59.8 kg | 15.4 kg | 27.1 |
| 160 cm | 47.4 kg | 63.7 kg | 16.4 kg | 25.4 |
| 165 cm | 50.4 kg | 67.8 kg | 17.4 kg | 23.9 |
| 170 cm | 53.5 kg | 72 kg | 18.5 kg | 22.5 |
| 175 cm | 56.7 kg | 76.3 kg | 19.6 kg | 21.2 |
| 180 cm | 59.9 kg | 80.7 kg | 20.7 kg | 20.1 |
| 185 cm | 63.3 kg | 85.2 kg | 21.9 kg | 19 |
「幅」の列が身長とともに広がります。150cmでは14.4kg、180cmでは20.7kg。BMI は体重を身長の 2乗で割るので、身長が高いほど BMI の1目盛りが多くのキログラムに対応します。 同じ「BMI が0.5上がった」でも、背の低い人のほうが少ない体重変化で起こるということです。
右端の列も同じことを別の角度から見せています。体重65kgは、150cmなら BMI 28.9(肥満)、 170cmなら22.5(普通体重)、185cmなら19.0(普通体重の下寄り)。体重という数字だけでは 何も決まらないので、体重計の値を人と比べる意味はほとんどありません。
生活の強度が動かす幅
170cm・70kg・40歳・男性で、活動レベルだけを変えた表です。基礎代謝は1,568kcalで どの行も同じ —— 動いているのは係数だけです。
| 活動レベル | 係数 | 1日の消費量 | 座位中心との差 |
|---|---|---|---|
| 座位中心 | 1.2 | 1,881 kcal | 0 kcal |
| 軽い運動(週1〜3日) | 1.4 | 2,155 kcal | 274 kcal |
| 中程度(週3〜5日) | 1.6 | 2,430 kcal | 549 kcal |
| 活発(週6〜7日) | 1.7 | 2,704 kcal | 823 kcal |
| 非常に活発 | 1.9 | 2,978 kcal | 1,097 kcal |
座位中心の1,881kcalから、非常に活発の2,978kcalまで、1,097kcalの幅があります。 同じ体・同じ日で、選んだ係数だけが違います。ここが推定値のいちばん柔らかい部分で、 自己申告の活動レベルは高めに出やすいことが知られています。減量が計算どおりに進まない ときは、まず1段階下の行を見てください。
加齢は、思われているほど式に効かない
同じ人の年齢だけを変えた表です。
| 年齢 | 基礎代謝 | 1日の消費量 | 25歳との差 |
|---|---|---|---|
| 25歳 | 1,643 kcal | 2,546 kcal | 0 kcal |
| 35歳 | 1,593 kcal | 2,468 kcal | -77 kcal |
| 45歳 | 1,543 kcal | 2,391 kcal | -155 kcal |
| 55歳 | 1,493 kcal | 2,313 kcal | -232 kcal |
| 65歳 | 1,443 kcal | 2,236 kcal | -310 kcal |
| 75歳 | 1,393 kcal | 2,158 kcal | -387 kcal |
25歳の基礎代謝1,643kcalに対し、75歳は1,393kcal。50年で250kcalしか下がりません。 年1歳あたり5kcal —— Mifflin–St Jeor が年齢に置いている係数そのものです。 1日あたりの消費量で見ても、25歳の2,546kcalが75歳で2,158kcal、388kcalの差です。
この数字を、ひとつ上の表と並べてください。活動レベルを1段階上げると274kcal増えます。50年ぶんの加齢より、生活を1段階変えることのほうが大きいのです。 中年期の体重増加は、加齢そのものではなく、加齢とともに起きる活動量と筋肉量の変化に 起因すると考えるほうが、この式とは整合します。式が知っているのは体重・身長・年齢・性別の 4つだけで、そのうち年齢の重みは最も小さいということです。
この数字が当てにならなくなるところ
鎖の中で最も弱いのが活動係数です。結果をもとに行動する前に、そのことを知っておく価値があります。区分の幅が広く、自己申告は甘くなりがちで、基礎代謝1,300kcalの人にとって「軽い」と「中程度」の差は1日あたり約230kcalになります。減らすつもりだったぶんが、そのまま維持に変わってしまう大きさです。
現実的な対処法があります。まずこの推定値どおりに3週間しっかり食べ、そのあいだの体重の動きを見てください。体重が変わらなければ、式が何を予測していようと、その数値があなたの本当の維持カロリーです。計算機は出発点を与えるだけで、それを補正するのはあなた自身のデータです。
ペースの決め方
体重1kgはおよそ7,700kcalに相当するため、1日500kcalの不足は理論上、週約0.45kgの減量になります。実際には最初の2週間はグリコーゲンとそれに伴う水分が抜けるぶん速く進み、その後は計算に近い速度に落ち着きます。
| 週あたりのペース | 1日の不足量 | おおむね適するケース |
|---|---|---|
| 0.25 kg | 約275 kcal | 落とす量が少ない場合、筋肉を維持したい場合 |
| 0.5 kg | 約550 kcal | 一般的な目安 |
| 0.75 kg | 約825 kcal | 開始時の体重が重い場合、かつ短期間のみ |
目標値が1日約1,200kcalを下回ると警告を表示します。多くの指針が、これを下回る場合は医師の管理が必要としている水準です。この警告は飾りではありません。それだけ少ない摂取を続けると、基本的な栄養素を満たすこと自体が難しくなります。
ここは読んでください
これは計算機であって、医療ではありません。あなたの既往歴も、服用している薬も、妊娠しているかどうかも、摂食障害の経験があるかどうかも知りません。とくにBMIは、個人を評価するために設計されたことのない粗い指標であり、個人の点数として扱うと得るものより害のほうが大きくなります。
食生活を大きく変えようとしている場合、またはここに出た数字が気にかかる場合は、医師か管理栄養士に相談してください。このページには見えないものを見てもらえます。
よくある質問
- 身長別の適正体重はどれくらいですか
- BMI 18.5〜24.9 に対応する体重は、150cmで41.6〜56.0kg、160cmで47.4〜63.7kg、170cmで53.5〜72.0kg、180cmで59.9〜80.7kgです。幅そのものが身長とともに広がる点に注意してください。150cmでは14.4kgの幅しかないのに、180cmでは20.7kgあります。BMI は体重を身長の2乗で割るので、同じ BMI の1目盛りが背の高い人ほど多くのキログラムに対応するためです。この記事に150cmから185cmまでの表を載せています。
- 年齢とともに代謝が落ちるのはどれくらいですか
- 式の上ではごくわずかです。Mifflin–St Jeor は年齢1歳につき5kcal を引くだけなので、170cm・70kg・男性なら25歳の基礎代謝1,643kcal に対し75歳で1,393kcal、50年かけて250kcal しか下がりません。同じ人が活動レベルを「座位中心」から「軽い運動」へ1段階上げると274kcal 増えます。つまり50年ぶんの加齢より、生活を1段階変えるほうが大きい。体重が増える原因を年齢に求めるのは、式の上では支持されません。
- BMIは自分の場合も当てになりますか?
- BMIは集団を対象としたスクリーニング指標であって、個人の診断ではありません。筋肉と脂肪を区別できないため、鍛えている人は体脂肪が少なくても肥満域に入りますし、運動していない人は体脂肪が多くても普通体重域に収まります。極端に背が高い人や低い人、筋肉量が落ちた高齢者、妊娠中の方では精度がさらに下がります。判定ではなく、複数ある指標のひとつとして使ってください。
- 活動量計の数値と違うのはなぜですか?
- 活動量計は動きと心拍から消費エネルギーを推定しており、これは別の手法で、別の誤差を持っています。どちらも、日によって数百kcal変動する数値の近似にすぎません。10〜15%の差は正常の範囲です。重要なのはどちらが正しいかではなく、3〜4週間続けたときに体重が予想どおりに動くかどうかです。
- どの基礎代謝の計算式を使っていますか?
- Mifflin–St Jeor 式です。健康な成人については、現在多くの栄養関連団体が推奨している式です。従来の Harris–Benedict 式より現代の集団での精度が高いとされていますが、それでも個人単位では±10%程度の誤差が残ります。
- なぜ出生時の性別を尋ねるのですか?
- この計算式が、そのように区分された集団のデータから導かれているためです。基礎代謝を左右する平均的な除脂肪体重の、おおまかな代理指標として使われています。判断ではなく計算式の限界であり、結果を推定値として扱うべき理由のひとつでもあります。
- 減らす量を大きくしたほうが早く痩せますか?
- 最初だけです。極端に少ない摂取量は続けるのが難しく、脂肪と一緒に筋肉も失われ、そして多くの場合リバウンドが続きます。1日の必要量から15〜20%を引く範囲が、実務家の多くが扱う水準です。おおむね週0.25〜0.5kgに相当します。
出典
このツールが使っている計算式と税率・基準値は、下記の資料に基づいています。制度は改正されます。ここの数字と出典が食い違う場合は、出典が正しいものとお考えください。
2026年9月1日 時点で、下記の出典と数値を突き合わせています。
- 日本人の食事摂取基準(2025年版)厚生労働省
- Mifflin–St Jeor 式の原論文(基礎代謝量の推定式)The American Journal of Clinical Nutrition(PubMed)